地球軍日本基地壊滅。このニュースは瞬く間に広がり、なぜこんな事態になったのかと様々な専門家がゲストに招かれてそれぞれに仮説を述べたが、どれもが未確認なものなのですぐに相手にされなくなった。
 地球軍はこの事態について口を噤み、一週間経っても何も公表しなかったからである。
 だが地球軍指令であるクビキの姿は何度もテレビに映っていたのだった。


「いい加減にしてくれない? 約束は約束だけど……」
「だってまたとない機会なんだから! あ、今度はこう、憂いの表情とかしてくんない?」
 コックピットでは何やら黒いマントをつけた騎士の格好をしているエリックと大量のカメラを片手にそのエリックの姿を写真に撮っているアヤキの姿があった。
 ――地球軍日本基地壊滅の時、確かにアヤキ達はあの場に居た。
 壊滅の決定打になった新型のユニットの自爆。さすがにそれはアヤキ達のユニットでも防げないほどの破壊力を持っていた。
 だが、なぜかアヤキ達は助かり、こうして今はシルフに乗って逃亡生活を余儀なくされている。
「アヤキ、その写真後で焼き増ししてくれ」
「――え。レン、お前っ……そんな趣味が!」
「ちっがーうっ! 食堂の女の子達に写真出来たらあげるって約束してんだよ!」
「何だ、つまんないの」
 溜息を付くアヤキにレンはどうすりゃいいんだ、と同じく溜息を付く。
 見ればオペレーターの子達は皆嬉しそうにエリックのアルヴァントコスプレ姿を見ていた。
「やっぱり良く似合ってますね、エリック君。ほんとにアルヴァントがいるみたい」
「あっそ。僕は全然嬉しくないんだけどね」
 中でも嬉しそうなリナの言葉をエリックが乾いた笑いで受け止めた。
「そういえば、ハヤトは?」
 思い出したようにアヤキが周りを見渡して、さぞかしエリックのこの姿を笑うと思っていたハヤトがいないのに気付く。
「あいつなら道場だ。よっぽどあのクビキって奴に踏ん付けられたのが堪えたらしい」
「――――ふーん。そっか」
 あの時はコウタによってアーバインの機能が破壊されていたのだから、本当のアーバインに乗ったハヤトならあんなクビキの機体など軽く捻ってやっていただろう。だがそれを都合よく考えられないのがハヤトだ。
 後で励ましてやろう、とアヤキがもう一度エリックにカメラを向ける。
 だがそのカメラの向けた先にイリュージョンモニターに映ったティンクが現れた。
「パーパ! 遊んでくれるって約束はっ?」
「あー……ティンク、今いいところだからごめん!」
「もうっ、パパ!」
 ティンクの登場を見たレンは首を傾げ、
「そういえば、Mコアだっけ? アレって一体何なんだ? 俺も聞いた事ないぞ」
 あの時ほとんど気絶状態のレンだったが、アヤキが話す事を聞く事は出来たらしい。
 シルフの危機を救ったMコアとそれによってもたらされる鉄壁のバリア、Mレンジ。そしてこの妖精少女のAIティンク。
 まるでいつかこの危機が訪れる事を予測して用意されていたそれらにレンは疑問を持ったのだ。
「Mコアは木星で見つかった新種の鉱石だよ」
「も、木星っ? だって木星はまだ開発途中じゃ……」
「その開発途中の木星で政府と軍が見つけた鉱石がそれ、Mコア。言ってもMコアって名前はオレが勝手につけたんだけどさ」
 新種の鉱石についてスラスラとアヤキは語る。普通ならどの学者も知らないような内容をいとも簡単に。
「特別ルートからそれを仕入れてな。Mコアの特徴は光を数百倍、熱量も同じ様に倍加させる能力があるらしいんだ」
「それって……新しい燃料――動力になるって事か?」
「ご名答! オレもすぐにそれに気付いて、Mコアを動力として動かす装置、それから制御の難しいMコアを操作する為のOSを創る必要があったわけ。あとはテストすれば完璧だと思うところまで行ってたから、ぶっつけ本番でやってみたんだよ。思ったより上手くいってオレ自身もびっくりだけどな」
 だがレンは驚くばかりだった。新種の鉱石の特徴をすぐに掴み、それを動力として動かす為の装置、そして人工知能を持ったOSをアヤキは簡単に創ったなどと言うが、それがどれほどの偉業かわかるのはレンぐらいだ。
「もしかして、それで過労で倒れたワケ?」
「ああ。熱中しすぎて寝るのも忘れてたからなぁ……。だって、Mコアを動力として使えるようになったらどれだけの燃料代が浮くと思う? シルフ動かすのにだってどれだけの金が掛かっていたか……。けどこれでほとんど気にしなくてよくなったし、これからユニットにも使えるかどうか試そうと思うんだ!」
 輝く笑顔でアヤキが言うので、レンもエリックも止める事は出来ないなと悟る。
「もう好きにやってくれ――」


 存分にエリックのコスプレ写真を撮ったアヤキは次に道場へと向かった。
普段から落ち込むような素振りさえ見せないハヤトが珍しく落ち込んでいる。それが珍しいからこそ、不器用なハヤトはすぐに立ち直る事が出来ないんだろうとアヤキはわかっていた。
 顔だけ出すように道場を覗いて見るとやっぱりハヤトは居た。全身汗でびっしょりに濡れながらも空手の形を延々と続けている。
 アヤキは躊躇いながらも声を掛ける事にした。
「ハヤト、ちょっとは休憩したらどうだ?」
「お前だって、倒れるまで寝なかっただろ」
 間を置かずにハヤトは言い、だからもう少しやらせろとハヤトは身体を動かし続ける。
 どうやら本当に今回の事は堪えたらしい。
「じゃあそのままでいいけどさ。――お前オレが倒れた時って、心配した?」
 その質問にハヤトは拳を振う手を止めた。
「あったりまえだろ。俺だけじゃない、レンもエリックも、リナやレイカだって皆心配した!」
「お前がそうなっても同じだよ」
 ニコリと微笑むアヤキにハヤトはハッとして、それから顔を顰めた。
「オレだってそう。皆に心配かけたり迷惑を掛けたのを後になって……今でもすごく後悔してる。それにオレは大事な皆を助けようと思って、その実……助けに来てくれた皆を全然信用してなかったんだなぁって思った」
「…………」
「お前が倒れたらオレは心配するし、何でもっとオレを頼ってくれないんだろうって思うよ。あの時お前オレに言ってくれただろ。もっと俺達を頼れって……まぁ、自分の事になると結構そういうのって忘れて突っ走っちゃうんだよな。オレとお前って似てるし」
「そうかぁ?」
「そうだよ」
 唸って腕を組んだハヤトは難しい顔をしながらも、さっきまで纏っていた重いオーラは消えていた。どうやら納得したらしい。
「お前はまだまだ強くなる。安心しろ、オレが強くしてやるから!」
「ヘイヘイ。よろしく頼みますよ師匠」
 アヤキは胸を張ってドンと叩いた。
「目的地の火星に向かうまで稽古してやるか!」
「そう言えばどうして火星に行く事にしたんだ? この前も行ったばっかりなのに」
 本当なら地球にもう少し滞在するはずだったのに、アヤキはすぐに地球から脱出するという選択をした。
 もちろんそれはクビキ達のような地球軍の連中がまたやって来る事を恐れたからだ。
 しかし月にも火星にも地球と同じような軍が存在し、地球から連絡がくればこの二つの組織もシルフを狙ってくるだろう。アヤキもそれはわかっていた。
「今のところ一番安全なのは火星なのさ。まだあそこは開発途中でもあるし、どちらかというと火星は軍より企業の方が力が強い。あそこはレジャー施設の星になっちまったからな。それにあそこにはシルフ第二基地もあるから、とりあえず地球よりかはマシだろうと思って。シルフの整備をもう一度見直したいし、地球の基地が使えないから結局行き先は火星になっちまうわけ」
「ふーん……って、第二基地っ? そんなのいつの間に造ったんだアヤキ!」
 ハヤトの言葉を無視して、アヤキは大きく溜息をついてうな垂れる。
「地球に帰ったのはシャイランザーもあったけど、本当は今年の夏のコミック・ユートピアに行きたかったからなんだよな。折角リナちゃんと合同サークルやろうって言ってたのに……それもこれも全部あのインケン軍人のせいだ」
 ブツブツと一人ボヤくアヤキにハヤトは乾いた笑いを漏らす。
「そんなに言うなら、あのクビキって奴をさっさとぶちのめしに行けばいいじゃねえか。何でわざわざ逃げるんだよ」
 クビキがいるのは地球で間違いないだろ、とハヤトが付け加えると、アヤキは更に大きく溜息をついた。
「確かにあの野郎は地球にいるだろうが、お前見ただろ? あいつはクローンが造れるんだ」
「あ――」
「今テレビとかに出てるあいつが本物だっていう確証は無いし、オレが思うにあいつはクローンだろ。わざわざテレビに出て自分の居場所を晒すとは思えない。オレがどれだけあいつに頭にきてるか知ってるわけだし、尚更な。それに仮に地球にいるのが本物だとしても、傍にオレのクローンを置いているとも思えない。オレの狙いはあのインケン野郎でもあるけど、オレのクローン……あの子を取り返すのが本当の目的だ」
 アヤキにそっくりなもう一人のアヤキ。いや、そっくりでは無く、本当に存在として同じアヤキはあのクビキの手の中にある。
 違う意味で、アヤキ救出作戦はまだ終わっていないのだ。
「また目的が増えちゃったなぁ。それもあんまり燃えてこない目的。何が悲しくて自分で自分を助けにいかなきゃならんのか」
 アヤキの言葉を聴いていて、ハヤトは少し首を捻る。
 確かにあのアヤキのクローンはアヤキと同じ存在だが、ハヤトが思うにはそれは外見や声などが同じであって、本当にもう一人のアヤキなのだとは思えない。
 彼女はアヤキであるが、アヤキではないのだ。
 それが無意識にわかってしまっているハヤトは自分の中にある感情に少し戸惑っていた。
「助ける、のか? あのアヤキ」
「え――?」
 ハヤトからの言葉にアヤキは驚いた。ハヤト自身も自分の言葉に驚いている。
「助けるってのがあんまり感じしないなぁって。あれはアヤキとは同じでも、俺達のアヤキはここにいるじゃねえか。だからあれはアヤキじゃないだろ? だから、その……なんかワケわかんなくなってきた」
 乱暴に頭を掻くハヤトは今にも叫びだしそうになる。
「あいつはアヤキじゃなかった。俺達の知ってるアヤキじゃない……全然、違う」
 アヤキはあの鏡の自分を思い出し、そしてハヤトの言葉を聴いて、ハヤトの考える事がなんとなくわかった。
 確かにあのアヤキは全く持って自分だ。それは本人であるアヤキが一番良くわかっている。
 しかし、それならなぜ親友であるはずのハヤトがこれだけあのクローンのアヤキに反応、嫌悪と言ってもいいだろう、こんな風に思ってしまうのか。
 あの子と対峙した時、アヤキもそれは感じた。
「あのクローン……あの時のオレのクローンは確かにオレと同じだよ。だけど、あれはハヤトとかレンとかと出会う前の、いや、もっともっと前のオレなんだよ。光の剣を見つける前のオレ。それがあの子なんだ」
 アヤキの言葉をハヤトは聴いて、何となく理解する。
「俺の知らないアヤキがあいつなのか」
「そっ。だから本当にあの子はオレでもある。皆に出会う前の、変わらなかったオレがあの姿なんだ…………そっか、だからか」
 真面目に話していたはずのアヤキはクスクスと何故だか嬉しそうに笑った。
「だから助けたい、なんて言ったんだ。オレ」
「昔の自分だから、か?」
「うん。きっと変わればあの子も今のオレと同じようになる。だって、あの子はオレなんだからな! シャイランザーを見せればきっと変わるぞ」
「それで変わるのかっ?」
「え、だってオレは変わったもん」
 キョトンとするアヤキにハヤトも言葉を失い、確かに俺も変わったけどなぁ、と思ったりした。
「あー、何か変に難しい事考えてたら腹減ってきたな」
 いつになく頭を使ったせいで、腹の虫が鳴り響く。同じようにアヤキもお腹を押さえて、
「そうだな。食堂に行って何か食べるか」
「賛成! すぐにシャワー浴びるから三分待っててくれよ」
 走って道場を出て行こうとするハヤトにアヤキが思い出したように手を叩いた。
「あ、その前に。お前が持ってきたアレ。全部ハズレだったぞ。オレの読みどおりにな」
「なぁっ?」
 もちろんアヤキの言うアレとは、ボーナスゲーム大会の時に出した宝探しの黒封筒の事である。アヤキを救出し、シルフが宇宙に出てひと段落着いた時、大事に部屋に置いておいた黒封筒の塊をハヤトはアヤキに渡していた。
「全部は言えないから、あとで罰ゲームの内容書いた紙を渡すな。全部足したらすごい事になるぞ。無差別奴隷指令とか、メイド服でご奉仕とか」
 聞かされた言葉だけでどんな罰ゲームなのかわかってしまうだけに、ハヤトは冷や汗を止める事が出来ない。
「ど、どうにかして免除してもらうわけには……」
「いくわけないだろ? 何でこんな面白そうな事を免除しなくちゃいけないんだよ」
 輝くような笑顔で言って、アヤキは握り拳の親指を立てる。
 思わずハヤトは後ずさって逃げようとしてしまうが、同じようにアヤキも一歩踏み出す。
 途端、弾かれた様にハヤトは走り出し、アヤキはそれを追い始めようと足に力を入れる。
 だがそんな二人の前にまたもイリュージョンモニターのティンクが浮かび上がる。
「うわっと!」
「あ、ティンク、ちゃんと遊んでやるから今は――――」
「違うのパパ! 大変だよ、コレ見て!」
 モニターが突然入れ替わり、宇宙に浮いている戦艦が映し出される。
「これがどうかしたのか?」
「……? ティンク、拡大映像!」
 アヤキの声にすぐさま画像が拡大される。
 戦艦。それも軍の戦艦だ。何度も見た月軍の物であるロゴが戦艦に入っている。だがそのロゴを隠すように、戦艦の周りを何かが蠢いていた。
「何だ、これは……」
 呟くハヤトを置き去りに、アヤキは駆け出した。向かう場所はコックピット。
 強靭な脚力で艦内を走り抜けたアヤキはコックピットへと滑り込み、中央モニターへと視線を釘付けにする。
 中央モニターにも同じ様に月軍の戦艦が映し出されていた。
「あ、アヤキさん! 信号が……救難信号です!」
「え、まさか?」
「これは……救難信号を出しているのはあの月軍の軍艦です!」
 軍の戦艦が広範囲に亘る救難信号を発信する。これは今までに無い事だった。
 同じ軍に通信を送ればいいものを、無差別に助けを求める救難信号を軍艦が出しているのだ。これはそれほど船が非常事態に晒されているという事!
「リナちゃん、救難信号出してる艦に繋いで。出てみる」
「はいっ!」
 元気良く返事をして、リナがパネルを弄る。
 するとメインモニターに救難信号を出している船の映像が出た。だが激しいノイズが走っていて、途切れ途切れにしか映像が送られて来ない。それを見てアヤキが顔色を変えた。
「どうした。こちらは戦艦シルフ、応答しろ」
 アヤキの声が聞こえたのか、映像から悲痛な男の声が映像と同じように途切れながら送られてくる。
「たす――わから――襲われて――」
「よく聞こえない! 何だ、何があった!」
「もうエンジンが――――かいぶ――れて――お願いだ、助けてくれ――」
 ノイズが強くなり、映像が黒い砂嵐に変わる。
「未確認――人を――奴等――うわああぁあぁっ!」
 男の断末魔の悲鳴が響き、砂嵐からそれ以上声が聞こえる事は無かった。
 オペレーターの子達も、アヤキも唾を飲み込むのがやっとで、砂嵐を見つめた後、アヤキは急いでアヤキルームへと入る。
「何が……何があったって言うんだよ!」
 キーボードを叩いたアヤキがモニターに映る艦の映像を解析する。小さく映し出された場所を何度も拡大し、やがてそれは姿を現した。
軍艦は何かに襲われていた。
 何かの幼虫のような生き物がびっしりと軍艦に張り付き、軍艦をまるで葉っぱのようにムシャムシャと食べていたのだ。
「何だあれ。虫?」
「あれって、シャイランザーに出てきた虫の怪獣に似てますね。糸を吐いて繭になって、そのまま大きな蛾になる……」
「――――!」
 リナの言葉に弾かれるように、アヤキはシルフにつけられているマイクのスイッチを押した。
「敵だあぁぁあぁ! 宇宙怪獣が出たぞ! 軍艦がやられてる! 各自それぞれ持ち場に着け、ハヤトとレンはユニット格納庫に! オレもすぐに行く! ちなみにこれは嘘じゃねぇからな! モニター出すから全員眼をよく開いて見ろッ!」
 マイクに向かって叫んだアヤキは言った通り、シルフのあらゆる所に今メインモニターに映っている光景を映し出したイリュージョンモニターを出す。
それを見たハヤトとレンはアヤキの命令に逆らって、その強靭な脚力と自動操縦ブーツを使って全速力でコックピットエリアに走り、アヤキの傍に立つ。
「つ、つつ、ついに現れたのか! 本当に宇宙怪獣が!」
「ああ。オレがずっと待ち焦がれてたシャイランザーになれる時がついに来たんだ!」
「どうすんだよ、本当に倒しに行くのか? 相手が何なのかまだワカンネェのに」
 しかし同じように興奮しているレンは鼻息荒くモニターを見ている。そんなレンにアヤキとハヤトは声を揃えた。
『だから宇宙怪獣だって!』
 眼を輝かせている三人は突然の宇宙怪獣の襲来にもうワクワクして堪らないといった様子だ。
 普通の人間なら恐怖のどん底で、今頃辞世の句を読んでるところだろう。
「よし、この時の為に今まで頑張ってきたんだ、ギルティで出る!」
「あ、俺も! アーバイン出してくれ!」
「俺は後方支援にしとくかな。ファントムよろしく」
 そう言って三人はコックピットエリアを飛び出した。
 シルフを創ろうと三人で結託したあの時と同じような表情に三人が包まれる。
 三人が待ちに待ち、ずっと焦がれていた瞬間が今やって来ようとしているのだ。
 これが興奮せずにいられようか!
 相手は恐るべき人間の敵、それでも三人にはパーティーでも開きたいぐらいのお客様だった。
 三人はお互いの顔を見ながら格納庫へ続くシルフの廊下をひた走る。
「やっとオレ達がシャイランザーに……」
『ヒーローになれる時が来たんだ!』


 神の悪戯か、それとも三人の為にその願いを叶えたのか、突如姿を現した謎の敵。
 これから計り知れないような試練、苦悩が彼らを待ち続けているだろう。
 だが彼等の英雄譚が今まさに始まろうとしていた――。
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